注射を苦手とする看護師は少なくありませんが、注射以外の看護業務を担当したい人の間では、特養ホームなどの介護施設の他、デイサービス、保育所、企業内の診療所が就職先の候補に選ばれる傾向があります。特に、介護現場や福祉施設の中には、看護師が介護職員や生活支援員などのスタッフと協力しながら業務を行うところが多く、医療機関とは違ったやりがいを感じることもできます。また、人手が不足している現場においては、医療機関以外であっても看護師が注射を任されることもあり、日ごろからより良い注射の処置の仕方について学んだり、時には注射の経験が豊富な人にアドバイスを受けたりすることが大切です。
若手の看護師の採用者数が多い医療機関の中には、一人ひとりの看護師が自信を持って注射に対応できるよう、新人や若手を対象とした業務研修を実施したり、外部の研修会への参加を奨励したりしているところも珍しくありません。注射の一連の作業に慣れるまでには個人差があるものの、少なくとも数か月から半年程度の期間が掛かります。そのため、過去に注射を担当した経験が少ない人や、様々な種類の注射に対応できるようになりたい人は、各医療機関の教育に目を向けることが大事です。なお、働きながら注射を得意にしたい人は、業務中に注射を任される場面が多い美容外科や皮膚科といった診療科目にチャレンジをしたり、職場内の信頼のおける看護師の指導を受けながら業務に取り組んだりすることが重要です。スキルアップにおすすめの職場はこちらのサイト『極める!新人看護師向け「注射」の手引き』からも確認できます。